| 特売自転車のボトムブラケット整備 2007/5/24製作 |
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<参考にさせて頂いたページ> ◆RIGHT STUFF, Inc. ママチャリのBB修理 ◆サイクルベースあさひ クランク抜き工具 TL-FC10 ◆工具専門店エイビット フックスパナ <参考文献> 『MTBパーフェクトメンテナンス』大竹雅一 山海堂 1994 |
ホームセンターでは買い物自転車が1万円以下で販売されています。このページでは、こうした特売自転車のBB(ボトムブラケット Bottom bracket)の整備をご紹介します。今回は小径車を取り上げますが、買い物自転車にも同様の部品が多く使われています。 |
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化粧キャップを外します。爪先でこじるだけで外れました。 |
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"TL-FC10 コッタレスクランク専用工具"を用意します。一方の端が14mmボックスレンチになっているので、これを使って「クランク固定ボルト」(クランクフィキシングボルト)を外します。 |
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左回り(反時計回り)に回すとゆるみます。 |
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クランクフィキシングボルトが外れました。 |
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クランクはBBシャフトに食い込んでいるので、クランク固定ボルトを外しただけでは外れません。そこで今度はTL-FC10のクランク抜き側を使用します。 |
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この状態ではクランクにねじ込めないので、上の画像の状態に戻して使用します。 |
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TL-FC10を手でクランクにねじ込んでいきます。 |
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モンキーレンチを使ってシャフトを締め込んでいきます。すると、「クランク抜きシャフト」が「BBシャフト」を押すことでクランクが抜けてきます。 |
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TL-FC10でクランクを外す様子をアニメーションにしてみました。1、クランク固定ボルトを外す。 2、TL-FC10(赤)をクランクに装着する。 3、TL-FC10の押し出しボルト(黄)をねじ込む。 4、クランク軸(ボトムブラケットシャフト BB軸)が押し出される。 |
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クランク左側の様子です。ホームセンターの自転車コーナーや駐輪場をざっと見回すと、このタイプのクランクが多く見られました。 |
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右側クランクも同様の手順で外します。 |
クランク右側の様子です。右ワン(カップ)は外さなくても清掃とグリスアップができますので、今回はそのままにしてあります。 ※右ワンのネジが「正ネジ」か「逆ネジ」かは確認しておりません。また、外す際には「右ワン回し」という専用工具を使用するそうです。 |
シャフトだけになったBBを手で回してみると、「ゴリゴリッ」という感触です。 |
BBのロックリングを外していきます。ロックリング直径は約45mmでした。 |
そこでφ45-48のフックスパナを使用します。 |
反時計回り(左回り)に回すと外れます。 |
緩まなかったので、CRC 5-56などの浸透潤滑剤をスプレーしました。その後、左手でフックスパナを保持し、右手で「ドンッ、ドンッ」と断続的な力を加えます。今回はこれで緩みました。 原理は分かりませんが、ネジやボルトを緩めるとき、「ギューーー」と一定の力を加える続けるよりも、一瞬「ギュッ」と力を加えた方が緩みやすいようです。 |
ロックリングが外れました。 |
カップ部分です。本来ならば専用工具で作業する場所ですが、今回は薄型モンキーレンチで代用しました。しかし、長期間に渡って風雨に晒されていた自転車の場合、BB周辺が錆(さび)で強力に固着している可能性があります。また、そうした自転車は内部もそれなりに痛んでいる可能性が濃厚なので、自転車屋さんに依頼するのも現実的な手段となってきます。 |
これも反時計回り(右回り)に回すと緩んでいきます。 |
左ワン(左カップ)が外れました。 |
| 状態の確認と清掃 |
外してたカップを観察すると、グリスの量が非常に少ないことに気がつきます。左の画像のリテーナー部分を見ると、ボールとボールの間にグリスが詰まっていません。 この場合、新車時からしばらくの間だけは大丈夫かもしれません。 |
右ワン側のボールです。こちらもグリスの量は少なめです。 |
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古典的な「カップアンドコーン」(Cup and Cone)型の例です。"Cup"はお椀(ワン)状のベアリング受け、"Cone"は円錐(えんすい)の意味だそうです。つまり、両端が円錐形をしたシャフトを、左右からお椀状のカップで保持するという仕組みのようです。 |
ブレーキクリーナーを使用して掃除しました。ベアリングのリテーナーには向きがありますのでご注意ください。シャフトに接する側と、ワンに接する側があります。 逆向きに入れると、リテーナーがワンに接触してしまいます。 |
掃除にはブレーキクリーナーを使用しました。長大な缶入りスプレーは、一缶400〜500円前後で販売されています。「パーツクリーナ」ーという名前でも販売されています。「ブレーキクリーナー」とあるので、ブレーキ以外には使用してはならないような気がしてしまいそうですが、実際は油汚れ取りとして幅広く使用されています。 ただし、同じく呉工業から販売されている「キャブクリーナー」は別物なのでご注意ください。主にオートバイの気化器(キャブレター)の掃除に使用するもので、古くなってドロドロになったガソリンを溶かして掃除します。したがって、溶剤分が非常に強力で、プラスチック製ドライバーの柄などはベトベトになって溶け始めるほどです。 |
| 組み立て編 |
容易に入手できるグリスということで、呉工業の「マルチグリースメイト」を使用しました。375g入り缶が500円前後で販売されています。 グリースにつきましては、当サイト内の「各種グリースと使用上のヒント」をご覧ください。 |
リテーナーの隙間まで押し込むようにしてグリスを塗ります。 |
グリスの中にゴミを入れないよう、以下のような心がけをしています。・必要な量だけ缶からグリスを取り出し、そこで蓋を閉めます。足りなくなったら再び補充し、缶の蓋はすぐに閉めます。仮にグリスが余ってしまったとしても、グリス缶には戻しません。 ・グリス缶は直接地面に置かず、必ず作業台の上に置いています。 ・カップ入りグリスはとゴミの混入に神経を使うので、できればチューブ入り、もしくは蛇腹入りグリスを使うようにしています。 |
グリスを塗り込みました。ベアリングとシャフトに防水・防塵用の密閉シールが構造上無いので、グリスだけが頼りなのかもしれません。 |
ロックリングはカップが少し動く程度に仮止めしておき、カップを動かしてベアリングの当たり具合を調整します。ガタが無く、かつゴリゴリしないポイントを狙います。また、シャフト単体ではガタが無いように感じても、装着したクランクの端ではガタが増幅して感じます。右側クランクを装着してしまい、ガタの様子を見るというのも一つの方法かもしれません。カップの位置が決まった後は、ロックリングを回して固定します。 |
実際には、カップ(椀・ワン)側をモンキーレンチなどで押さえながら、ロックリングを回して固定します。カップ側を押さえないでロックリングを回すと、カップ側が微妙に動いてベアリングの当たり具合が変わってしまいます。<調整のコツ> 仮締めの段階でごく微妙に軸の回転がゴリゴリしたとします。通常は最後の本締めにロックナットを締めますが、こうした場合はロックナットを固定した状態にし、逆にカップを緩(ゆる)める側(反時計回り・左回り)に回してロックします。すると、きつかった当たり具合が弱まると同時にロックもされます。 前後ハブ(車軸ベアリング)やBB(クランクベアリング)の「締め合わせ」調整については、『MTBパーフェクトメンテナンス』大竹雅一 山海堂 1994 107ページにコツが書かれています。 |
| 今回使用した道具 |
・45-48フックスパナ・トップ工業 薄型イグザクトレンチストレート"HT-200S" ・トップ工業 ハイパーレンチ"HM-300TB" ・シマノ クランク抜き工具"TL-FC10" 「クランク抜き工具TL-FC10」はマウンテンバイクから買い物自転車まで対応しており、1,300円前後で自転車店で販売されています。 フックスパナはややマイナーな工具ですが、大型ホームセンターや通信販売で800円前後で購入できます。 サイクルベースあさひ クランク抜き工具 TL-FC10 工具専門店エイビット フックスパナ |
呉工業の万能グリース「グリースメイト」、脱脂洗浄剤「ブレークリーン」、そして有名な「CRC 5-56」です。偶然にもKURE製品が揃っています。 |
| スプロケット抜き工具「シマノ TL-SR20」のフックスパナ |
マウンテンバイクのメンテナンスをなさっている方の中には、シマノ「TL-SR20」スプロケット抜き工具をお持ちかもしれません。この工具にはフックスパナが付いています。これでロックリングが回せるか試してみました。 |
すると、若干工具が小さいようです。引っ掛かることは引っ掛かりますが、掛かりが浅いので力を入れるとロックリングの角がなめてしまいそうです。 |
TAKAよろず研究所http://www.geocities.jp/taka_laboratory/ 2007/5/24製作 2009/7/21更新 2009/7/30更新 |